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新婚旅行でバリに行った話2【エッセイ】

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福岡在住のアラサー。旦那と1歳の子どもの3人暮らし。
コールセンター勤務。
私の経験を元にブログを執筆しています。

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エッセイ
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ご飯を食べ終わり、手荷物検査に行こうとすると、旦那が、あ、お金がないと言い出し、空港内のATMを探し回る羽目に。

なんで、前もってお金を準備していないのだ。

空港内を探しまわりやっとATMを見つけ、やっと手荷物検査場に行けると思ったところで、メガホンを持った空港職員の人が叫んでいる。

シンガポール航空に搭乗予定の方は優先搭乗手続きするのでお知らせくださいと叫んでいた。

私たちは、バリまでの直通便が福岡からは出ていなかったため、シンガポール経由でバリに行くこととなっていたのだ。

あれ、これ、私たちが乗る飛行機のことでは?

そう、思った瞬間旦那が手を挙げた。

するとメガホンを持っていた職員の人が近づいてきて、後10分で搭乗締め切りです。急いでくださいと早口に言われた。

なんだって。

旦那と私は大急ぎで手続きをしてもらった。

手荷物検査が終わったら、その職員の人は、先に搭乗手続きしてくると他の職員の人に伝え、全速力で私たち夫婦のパスポートと航空券を持って搭乗手続きしに行った。

本当に申し訳ない。

残った職員の人には慌てなくて良いですからね、と言われたが、先ほどの全速力の職員の走りを見て、呑気に歩くことなんてできない。

小走りで搭乗口へと向かう。

本当は免税店なんかも見たかったのにそれも叶わず、息を切らしながらも、シンガポール航空の飛行機に無事乗り込むことができた。

機内では、サービスでアルコールを提供していたので、旦那はご機嫌。行く前に遺書を書いていた人間とは思えない。

しかも、新婚旅行だと伝えていたので、機内ではお祝いのケーキまで出してもらえた。

ケーキまで食べると、ああ、ハネムーンに来てるんだなとしみじみ思った。

まずは、シンガポールで乗り換える。そのために、人生初のシンガポール航空に降りた。

飛行機が空港に着き扉が開いた瞬間にむっと暑い空気が流れ込んできた。

私たちは2月に旅行に行ったため、冬服だった。

ちなみに冬の時期、バリはオフシーズンなので旅費が安い。

シンガポールはその日28℃ほどあり、ニットワンピースにタイツを履いた私はとても暑かった。

暑いと思いつつも着替えることもできず、人の波に飲まれながら飛行機を降り、空港に入る。

シンガポール空港は空港とは思えない設備で、いろんなお店がところ狭しと並んでいた。

一つの商業施設のようだ。

ゆっくり見てまわりたいが、次の乗り換えは30分後、次は遅れるわけにはいかない。

すると、旦那がアイコスを忘れたので、タバコを買いたいと言い出した。

彼は無論、シンガポールドルは持っていない。

どうするつもりなんだろうと思いつつも、コンビニを探した。

案内板を見ると見慣れたセブンイレブンのロゴがあったため、とりあえず、次に乗る飛行機の場所にも近かったため、セブンイレブンに行くことに、しかし、セブンイレブンにタバコはなかった。

でも、同じセブンイレブンなのに、シンガポールの商品が並んでいて面白い。

全部英語で書いてある。

海外に来たんだなーと感じる瞬間だ。

すると、旦那が手にビールとジャーキーのような物を持っている。

買うの?と私は聞いた。

うん!と元気よく旦那は答えた。

でも、シンガポールドル持ってないでしょ?と私が彼に問いかけると、答えは明白ではないかと言わんばかりに、

えみかさんがクレカ持ってるでしょ?と言い出した。

彼は、当時クレジットカードを持っていなかったのだ。

え?私が買うの?

うん!

ちょっと飲んでみたいしと言い出した。

まあ、旅行だし、あまりここで喧嘩なんかもしたくないので、買ってあげることに、たかがビールとジャーキーで日本円で1000円ほど払わさせれた。

しかも、お店のおばちゃんに、英語で機内持ち込みできないけど本当にビールを買うか聞かれていた旦那。

OK!と元気に返事していた。

ここまでくると彼はテロの心配を忘れ、旅行を楽しみ出していた。

バリに行く乗り換えの飛行機に乗る前に彼は買ったビールを全て飲み干していた。

福岡空港でも瓶ビールを飲み、機内サービスでもビールを飲み、シンガポール空港でも彼はビールを飲んでいた。

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