5日前にタクシードライバーデビューした老眼のおじさんの荒い運転でなんとかホテルには無事着いた。
おじさんは始終にこやかに会話してくれたが、そんなことより安全に運転してくれと願うばかりだった。
バリではタクシーでぼったくられまくった私だったが、全然ぼったくりには合わなかった。
スーツケースを下ろすのも手伝ってくれた。
なんだかんだ良いおじさんだった。
ホテルのフロントがわからず、駐車場にいたおじさんにフロントの場所を聞いてフロントに行った。
フロントには黒髪で眼鏡の若い男性スタッフが立っていた。
かなり拙い英語で、「あい わず ぶっくど でぃす ホテル」と言うとフロントの人が「日本人ですか」と流暢な日本語で話かけてきた。
私が頑張って英語で話かけたのが急に恥ずかしくなってくる。
名前を伝え、ホテルの人は宿泊情報を調べてくれた。
すると、驚きの言葉が。
「ご予約されていないようですが」
なんてこったい。
海外で女2人で野宿?!
HISよ!どうしてくれんだい!
と頭の中ですぐさま思った。
慌てふためく私と友人Yさん。
とりあえず、印刷しておいたHISの旅客表を相手に渡した。
英語で住所が書いてある。
問題なく飛行機は乗れたので日付間違いはないはずだ。
すると、「これ、ホテルが違いますよ」と言われた
5日前にデビューしたおじさんに同じ名前の違うホテルに連れてこられてしまったようだ。
フロントの人は手慣れた感じで、スマホを操作し、「タクシーを呼ぶのでそれでホテルに行ってください。ここからそのホテルまで歩いて行くのは難しいので」
タクシーが3分ほどで来るので外で待つように指示された。
さっき、フロントの場所を教えてくれた駐車場のおじさんが不思議そうな顔でこちらを見ていた。
おじさんはフロントに行き、先ほど私たちを対応してくれたフロント男性に何があったか確認してしているようだ。
するとおじさんはニコニコしながら、出てきた。
我々はタクシーが来るたびにあれかな?!これかな?!と私たちをホテルに誘ってくれるタクシーを待ち構えていた。
するとおじさんは、「NO!NO!KAKAO TAXI!」と言ってきた。
どうやら、我々の乗るべきタクシーはKAKAO TAXIのようだ。
先ほどから来るのはKAKAO TAXIではないタクシーばかりだった。
ようやくタクシーがきた。
駐車場にいたおじさんはスーツケースをタクシーに詰め込むのと手伝ってくれた。
韓国のおじさんは穏やかでいい人が多いようだ。
先ほどのホテルのフロントのお兄さんが目的地まで入力してタクシーを呼んでくれていたので、我々はただタクシーが連れて行ってくれるのを街の景色を見ながら待つばかりだった。
すると15分程度で我々のホテルに着いた。
先ほどの間違ったホテルとは違い少しこじんまりとしていた。
先ほどのホテルのフロントは黒髪の若いお兄さんがスーツで立っていただ、我々のホテルのフロントにはその辺のスーパーにいそうなおばちゃんがフロントにいた。
おばちゃんは日本語が喋れるが少々カタコトだった。
荷物だけ先に預けたいと伝えると、おばちゃん独特の「ちょっと確認しますね〜」とほんわかしたカタコトの日本語で伝えられた。
着いたのが、11時過ぎだったが、すでに掃除が完了している為、部屋に行って荷物を置いて良いと言われた。
ホテルの部屋は19,800円とは思えぬ綺麗さでそこそこの広さもあった。
なぜかベッドはシングルとダブルのツインベッドだった。
予約の際にツインか、ダブルベッドか選べないということだったので心配だったが、ツインベッドでよかった。
それに風呂やトイレも綺麗だ!
これで19,800円とは!!
ありがとう、HIS。
色々あったが、どうにかこうにかホテルにはたどり着いた安心感もあったが、荷物を置き、韓国での初ご飯に向かう。