何故習い事を始めたのか
書き方教室に通い始めて1年が経った。
何故、通うことにしたのか。
まずは、私の小学生時代に遡るのだが、小学生の時の担任に家庭訪問の際にこう言われたのだ。
このクラスには字が下手な子が3人いますが、そのうちの一人がえみかちゃんです。と
最近では、恐らくこんなこと言う先生なんて、クレームもんであろう。
しかも、今思えば、わざわざ親に言われるほどの字の下手さでもないと思うし、自分の指導不足とは思わないのか?
タイムマシーンさえあれば、大人になった私が、タイムマシーンに乗り、その過去の家庭訪問に乗り込み、文句言ってやるのに。
ああ、ドラえもんさえいれば。
その小学校の担任のせいで、大人になった今でも、心のどこかでずっと自分の字がコンプレックスだった。
そのため、就活の時期に履歴書を書く時や、冠婚葬祭の受付表に名前を書いたりするのがすごく嫌だった。
子どもの頃に言われたことというのはずっと覚えている。
呪縛のように。
時間が経ち、就職して働き出した。今のご時世、ほとんどパソコンで書類を作成するため、あまり自分の字にも気に留めなくなってきていたが、子どもが生まれると子ども関係の書類を書くことが増えてきた。
予防接種やら、会社に提出する書類やら。
待てよ、このまま行くと連絡帳に書いたりとかもあるよな、、、。
連絡帳の字下手くそなのってなんか嫌だなあ。
そう思い始めてきた。一回そう思い始めると、思考がそんな考えに支配されていく。
習字や書き方の教室に通いたいなあ。
そう、思うようになってきた。
しかし、ネットで調べるも、子どもの習い事としてはそこそこあるだが、大人が通っても大丈夫なのかわからないホームページしか見つからず。
しかも、どこの書き方教室や習字教室のサイトを覗いてみても、サイトが更新されているとは思えないものばかり出てきて、最新情報とは思えないものばかりだった。
どうしたもんかと思っていた時に、ピンと閃いた。
教室探し
家の近くに地域の施設があり、その施設には図書館、大ホール、会議室、全面鏡張りのレッスン室なんかがあるのだ。私はその施設で、子どもの頃クラシックバレエを習っていた。そのバレエというのが、市が開催している講座の一つで、それ以外にもいろんな項目が開催されており、母もその講座の一つのパッチワークに通っていた。
もしかしたら、そこで何かあるのでは?と考えた。
するとビンゴ!
いろんな先生が書き方教室や習字教室を開催していた。
しかも月2回、料金も3ヶ月で6600円。そのため、1回に換算すると1100円。
安い!
しかも、毎週ではないので通いやすいな!
日程もちょうど旦那が休みの日に開催されているものがあったし、子どもが10ヶ月超えれば託児も利用できる。
しかも、その講座では、ボールペン字と筆ペンを使った日々の字を美しくするという講座だった。
おお!
これは!
そう、思い旦那に相談。
気分転換にもなるし、いいんじゃない?とあっさり承諾を得れた。
そして通うこととなった。
初日、少しドキドキしていた。
どんな先生かも知らず、講座の雰囲気も知らなかったからだ。
一応、見学制度があったのだが、見学で満足してしまうかもしれないと思い、すぐに申し込んだのだ。
出かける時にギャン泣きしていた息子が少し気掛かりではあったが、久々の自分の時間というのがとても嬉しかった。
初日はだいぶ緊張したが、先生はサバサバした感じのマダム。
必要以上にベタッとしないタイプで付き合いやすそうだ。
クラスは10人弱程度。
大体は初老の方が多かったが、子どもや旦那の書類の代筆をすることが多くなったので通い出した方もいた。
最初に先生指定のノートや推奨しているボールペンや筆ペンの案内があった。
その後、自分用の消しゴムハンコ(出来上がった作品に押す用の印鑑)を作成し、いよいよ添削だ。
まずは、お手本が配られ、先生が書き方のコツを説明する。
その説明を元にまずは自分で何回か書いてみて先生に見せて添削してもらう。添削を元に再度書き直し、再度先生に見てもらう。
これを何度か繰り返し、先生にOKをもらったら清書用紙に書いていく。
してみると、かなりの集中力がいる。
したことはないが、おそらく、写経の作業に近いと思う。
1時間半の講座だがあっという間だった。
しかもスマホを扱わないため、デジタルデトックスもできる。
終わるとなんだかスッキリしている。
それに、みんな個人プレーなので、変に会話に気を使うなんてこともない。
して挨拶程度だった。
結果からすると通ってみて大正解だった。
まず、子育てしていると自分のために自分の時間を使うというのが全くと言っていいほどできない。
それが、書き方教室では真剣に字と向き合っている。
ストレス発散できているなあとすごく感じている。
それに、友達にも教室で作成した作品を送ったりしている。教室では季節の手紙を練習することもあるのだ。暑中見舞いや、年賀状など。
友達も手紙を返してくれるので楽しい。
いつも茶封筒やDMしか入っていないポストの中が華やかになった感じがする。
しかも、なんと!
日経ウーマン5月号にインタビュー記事が載ったのだ。
愛読していた雑誌に私が載るなんて夢のようだ。
いまだに信じられない。
仕事のスキルアップにはならない習い事だろうけれど、私のメンタルヘルスにはとても良い効果を出してくれている習い事である。
書き方教室に限らず、自分を高めるとか、健康とかでなく、ずっと気になっていたことを始めるのは心身にとても良いことだと思う。
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