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起業を失敗して借金を背負った話3【エッセイ】

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福岡在住のアラサー。旦那と1歳の子どもの3人暮らし。
コールセンター勤務。
私の経験を元にブログを執筆しています。

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グルーポンという割引チケットサイトに載せないか?と営業電話がきた。

今、1人あたり5000円くらいなのに、そのチケットサイトでは1500円ほどで載せないか?という話だった。

しかも、半分はグルーポンに持っていかれるため、実質750円の売り上げにしかならず、材料代を考えれば儲けはほぼゼロだ。

しかし、このまま、客が来ないとどうにもならない。

それならば、とりあえず来てもらい、リピーターになってもらおうと考えた。

そこで、グルーポンの掲載に踏み切った。

お客さんからの予約が今までにないほどきた。

しかし、それから、リピーターになってくれた人は全体の1割にも満たなかった。

ほとんどのお客さんは、次は来なかった。

掲載が終わると、また予約が減ってきた。

もう、会社からの給料もない。

家賃が払えない。

どうしよう。

そう、思い、私は、安易にネット銀行のフリーローンに手を出してしまい、今までの生活の質は変えずに借金に手を出してしまった。

すごく簡単にネットでお金が借りれる事実に私はびっくりきた。

最初こそ罪悪感があったものの、だんだん罪悪が減っていくのが恐ろしいところである。

店で使う材料はクレカのリボ払いを利用していた。

悪循環だったが、その時の私にはそうする他なかった。

今の私であれば、バカヤロー!!!と過去の自分を殴りに行くが、残念ながらタイムマシーンがない。

借金で日々の生活を回しているなんて、こんなこと、誰にも相談できなかった。

大丈夫だから!なんとかなるから!ちゃんと考えてやってるから!と見栄を切って起業してこんなことになっているなんて言えなかった。

そんなこともあり、生活の質を落としきれなかった。

生活の質を落とせば、うまくいってないんじゃないの?と思われると思った。

小さな自分のプライドだった。

今思えば、本当にくだらない見栄とプライドだった。

予約は入らないのに、営業の電話がかかってくる。

営業の電話には今、忙しいと答えていたが、ある日、相手の営業に、「忙しいって毎回言ってるけど、ネット予約は全部空いてるじゃないか?!いつでも予約入れれるようになってんだろ?!どこが忙しいんだよ!」と逆ギレされて、腹が立った。

予約が入ってない時間は別の作業してるから忙しいんだ!とその場では言い返したが、虚しくなってきた。

だんだんと、リピーターは増えてはきたものの、売り上げはそんなに上がらない。

借金も増えていく。

しんどい。

辞めたい。

だんだんそう思ってきた。

起業するといろんな横の繋がりが必要だと何かで読んだのもあり、異業種交流会にも参加した。

頑張ってにこやかにしていたが、頬の筋肉が痙攣してそうだった。

私は多くの知らない人がいる場所が苦手だった。

しかし、今後の自分の店の為にと頑張って参加した。

そこには色んな人がいた。

広告代理店をしているという、いかにもギラギラした40代男性は、初対面の人々に自分が一夫多妻生活を送っていることを話していた。

本妻との間に子どもが3人。愛人が2人。その愛人にもそれぞれ1人ずつ子どもがおり、認知しているらしい。

そのため、子どもが計5人いるとのことだった。

「いや~、子どもの運動会とか日程重なると大変なんだよね~。」

と、悠長に答えていた。

すごい世界があるんだなぁと感心していた。

そのほかにも、未来の棺桶のような見た目をした、質の良い酸素を吸えるマシーンを3000万かけて購入してサロンを開いた人もいた。

3000万と言った途端、あたりがどよめいた。

私の借金なんて嵩むほどのリスクである。

彼は今どうしているのだろうか。

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コメント

  1. Love and Smile より:

    これはリアルな壮絶な話ですね。私自身も起業に憧れがありますが、苦労も多いと思いますので、なかなか踏み出せずにいます。
    参考になります。ありがとうございます。

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